気になる子
今日は1年生の授業がありました。
今回で5回目なので、やっと学生の名前と顔が一致してきた感じです。
出席をとると欠席者が1名。
確か、この子は前回の授業も休みだったけど…?
「〇〇さんは休み?」と学生に尋ねると「辞めました」
う〜ん…そうか…辞めちゃったのね💦
毎年ゴールデンウィークが終わってから夏休みが始まるまでの間は、退学する学生が多いのです。
〇〇さんは過年度生でした。
過年度生というのは、現在いる学生よりも前の年度の学生…つまり他の子たちより年上の学生のことを言います。
普通の高校では そのような生徒は稀ですが、定時制高校や専門学校、大学では過年度生は珍しくありません。
現役の学生と年齢差があまりない場合はいいのですが、歳の差があればあるほどクラスに溶け込めず、それが原因で不登校になったり退学してしまうことも。
〇〇さんは現役生と10歳以上の歳の差がありました。
この学生は家庭的に問題を抱えていると、担任の先生から言われたことがあります。
彼女は養護施設で育ち、養母に引き取られたのだとか。
養母から虐待を受けて社会不適合になり、定時制高校を入学→退学を繰り返しているうちに学年が進んでしまったそうです。
保育士の資格を取って就職し、自立を目指していたのですが…
家庭的に何らかの問題を抱えている学生は、すぐに分かります。
彼(彼女)らは、私と目を合わせようとしませんし、あまり笑いません。
多少の笑顔は出ても、心の底から笑っていない感じ。
現在の学生の家庭環境は複雑です。
家庭の中が不安定だと、そこに育つ子は情緒が安定しません。
仮に一人親世帯であっても、会話がある暖かい家庭なら大丈夫なのですが。
やはり家庭は人間の基礎を作る大切な場所です。
娘が子どもの頃、同級生に教育熱心な親御さんがいました。
その方は子どもの教育に関する講演会に出かけて、講師の方に
「どうしたら頭の良い子が育ちますか?」と尋ねました。
そうしたら
「一生懸命頑張っても、親並みですね」と言われたそうです。
(そりゃ、そうだ🤣)
学生を指導する時、暖かい家庭環境に育った子は素直にアドバイスを聞くことができるので、速く上達します。
家庭で教育に励む親御さんも多いですが、デキル子に育てたいなら、子どもの情緒を安定させ、素直な心を持つことができる、暖かい家庭であることが大事だと思いました。
そうは言っても、私だって自分を振り返ると反省することばかり…
夫と上手くいかなかったり、仕事でストレスがあった時は、娘にずいぶん当たりました💧
「お母さんって△▽高校へ仕事に行っている時は いつも怒ってた」と今だに娘に言われます😂
でも…親だって不完全な人間ですから🫣
出席をとった後、いつものように1人1人のレッスンをしていきました。
その中で1人、気になる子がいます。
彼女も〇〇さんと同じように、私と目を合わせようとしません。
そういえば この子も前回は欠席だったっけ…やっぱり張りついたような笑顔しか出ない。
たぶん この子も家庭的に何らかの問題を抱えているのでしょう。
彼女のことを もう少し理解できれば、声かけの仕方も変えて、心を開かせられるかもしれないんだけれどな…
ピアノを弾くことは演奏の技術なので、それだけを教えていればいいのかもしれません。
でも、どうしても「何かある」学生は気になってしまいます。
毎年、必ず出会う《気になる子》。
その子の笑顔が見たいから…というとカッコよすぎですが💦
この1年で少しでもいいから前進したいな〜と、いつも思っています。
このブログへのコメントはmuragonユーザー限定です。