いつもゴキゲンでいたいから…

自分らしくあるために。ジャンルを問わず、今日を書き留めていきます。

ベートーヴェン

今日のブログは音楽ネタで、ちょっと長くなりそうです(いつも長いけど💦)。
しかも私よがりの書き散らかしになりますので、興味のない方は読み飛ばして下さい🙇‍♀️


今日は朝早くからセレモニーのお仕事がありました。



今回は6曲のリクエストがあります。
大抵は3曲までなのですが、リクエストできる曲のリストから選択されたのか?クラシックを中心に有名な曲ばかり。


「小さな旅」/NHK『小さな旅』より 大野雄二
「ふるさと」/岡野貞一
「Amazing Grace」/聖歌
「主よ人の望みの喜びよ」/J.S.バッハ
「悲愴」、交響曲第9番/ベートーヴェン


「小さな旅」については一昨日のブログでチラッとご紹介しました。
その他は葬儀の定番曲なので、以前にもお話しさせていただいたことがあります。


さて…ベートーヴェンです。
正確には「悲愴」というのはピアノソナタ「悲愴」の第2楽章で、交響曲第9番は通称『第九』と呼ばれる交響曲第9番合唱付きの第4楽章。
どちらも大変有名な曲なので、ご存知の方も多いと思います。



こちらは かの有名なベートーヴェン。
正確なお名前はLudwig van Beethovenで、ドイツ語風に発音するとビィートフォーフェンとなりますが…馴染みの深いベートーヴェンと呼ばせていただきます。
おそらく音楽に詳しい人も そうでない人も、彼の名前を知らない人はいないでしょう。


その昔、音楽室の黒板の上に 数々の有名な作曲家の肖像画が飾られて、ベートーヴェンだけが額に入れられて中央にありました。
学校の七不思議?では、真夜中になるとベートーヴェンの目が光るトカナントカ言われていたことがありましたよね🤣


作曲家はたくさんいるのに、何故ベートーヴェンだけが特別扱いだったのでしょう?
それは彼が音楽に革命をもたらしたと言われているからです。
ベートーヴェンの前の時代、音楽は教会や王宮、宮廷で上流階級の人たちだけが楽しむ芸術でしたが、彼はそれを庶民に解放しました。
音楽史上では古典派からロマン派への基礎を作った作曲家だと言われています。
ベートーヴェンが『楽聖』と呼ばれる所以はそこにあります。


私がベートーヴェンの曲に初めて出会ったのは小学生の頃。
4年生の時、初めてピアノの発表会でベートーヴェンの作曲したソナチネを弾きました。
折しも学校の宿題で偉人の伝記を読むという課題があり、私はベートーヴェンをチョイス。
というか…当時の伝記リストにあった音楽家はベートーヴェンしかいませんでした😅


ベートーヴェンは宮廷音楽家だった父親から厳しい音楽教育を受けます。
当時、音楽界ではモーツァルトが神童として もてはやされており…父親は自分の息子もモーツァルトのようになって欲しくて音楽を学ばせたようです。
因みにモーツァルトも自身の父親から音楽の手解きを受けて、音楽界で活躍するようになりました。
ベートーヴェンの家は貧しく、生活は厳しかったので、ベートーヴェンの父は
彼を音楽家として育て上げ、稼がせたかったのではないかと言われています。


当時のヨーロッパはフランス革命が起き、民衆中心の世の中になりました。
それまで社会の中心だったのは教皇や王族、貴族で、音楽家は それらの人に養われていましたが、自由主義によって本当に自分が求める音楽を作曲・演奏できるようになります。
ベートーヴェンが生きていたのは、そのような時代でした。


小学生だった私にはベートーヴェンの伝記は難しく…世界史や当時の時代背景を学んでから読めば、もっと理解できただろうと思います。



クラシック音楽を勉強する上では、演奏する人間と作曲家との相性のようなものがあります。
例えば私はショパンが好きですが相性が良くありません(と師匠から言われた😅)。
私にとってベートーヴェンは比較的すんなりと受け入れられたので、ピアノの発表会や大学入試ではベートーヴェンの曲を弾いてきました。


私的な感覚ですが…ベートーヴェンの音楽は実直でカッチリとしたドイツの典型という感じです。
理解しやすい誠実な音楽である故に、変な誤魔化しが効きません。
ちょっと遊びで弾いてみよう…なんて とても言えない、まさに『楽聖』の音楽です。



Beethoven Pathetique Sonata - 2nd mov 「悲愴」2楽章 Eric Heidsieck


私にとって馴染み深いベートーヴェンの音楽ですが、大学に入った頃から あまり触れることがなくなりました。
その理由は私が専門とする声楽に、ベートーヴェンの音楽が少なめだったからだと思います。
もちろんベートーヴェンもオペラや声楽曲を作っていますし、かの有名な第九は合唱付きです。
でも第九を歌ったことがある方は お分かりになると思いますが…彼の音楽は《歌い手が歌う》ということをあまり考えられていない感じ。
音の跳躍や音程などを見ると、楽器で演奏するには問題なくできるのですが、歌うのは大変難しくて、高度なテクニックを必要とするものばかりなのです。
ひょっとしたらベートーヴェンは人間の声を楽器と同じように捉えていたのかしら?と思うほど😅


さて、大変有名な交響曲第9番、通称《第九》。
ベートーヴェンは20代の終わり頃から難聴に悩まされ、40代では全く耳が聞こえなかったと言われています。
50代の作曲された第九が、全く耳が聞こえない時の作品であったとは信じられません。



Beethoven Symphony No. 9 - Mvt. 4 - Barenboim/West-Eastern Divan Orchestra


日本では年末になると あちらこちらで第九の演奏会が開かれます。
それにしても何故、年末に第九なのでしょうか?
これには諸説があります。
初めて日本で第九が歌われたのは、第一次世界大戦で捕虜となったドイツ兵が収容所で歌ったものでした。
歌詞の内容が年末に相応しいということだったそうです。
第九のメロディーは分かりやすく、日本人好みだったのかもしれません。
他に、オーケストラの楽団員の給料を捻出するために、人気曲である第九を演奏して収入を得ようとしたという話も。


私も大学3年の時に第九の演奏会で合唱団の一員として歌いました。
当時はオーケストラごとに音楽大学と契約していて、そのオーケストラの第九で歌うというシステムだったのです。


では海外の第九はどのような感じなのでしょうか。
実は年末に第九というのは日本だけの風習であると言われています。
海外で第九は日本ほど頻繁に演奏されません。
ベートーヴェンの音楽には、人によって好き嫌いがあるらしいですし…
オーケストラと4人のソリスト(独唱者)、合唱団という大人数を要する演奏会は、本場ヨーロッパでも開催するのが大変なので、演奏される機会も少ないようです。


第九は1楽章から3楽章までオーケストラのみで演奏され、第4楽章はオーケストラと共に歌(合唱)が付いているので、『合唱付き』と呼ばれます。
歌詞はドイツの詩人シラーによるもの。
ベートーヴェンは ちょうどフランス革命の時、この詩に出会いました。
はこの詩に大変感動したと言われています。


その歌詞の内容は…



少し難しいですね😅
日本人にとっては少々分かりにくい内容ですが…これは旧約聖書の創世記(一番最初の部分)を読めば、何となく見えてくると言われています。
確かに新年を迎えるのに相応しい内容であるような気がしますね。


私が最もインパクトに残っているのは、1989年にベルリンの壁が崩壊した時に演奏された第九です。
かつては敵対していた東西ドイツが1つのドイツになった…それは大きなニュースでした。
その時に歌われた第九の素晴らしさ。
ベートーヴェンの第九は200年の時を経た、この日のためにあったのではないか?と思ったほどでした。

指揮をしたのはアメリカの作曲家でもあり指揮者でもあるレナード・バーンスタイン。

私は彼の大ファンでした☺️



東西ドイツの時代は終わりましたが、世の中にはまだ戦争中の国や地域があります。
少し前、こっからさんがウクライナ国立歌劇場管弦楽団の第九演奏会について記事にされていました。
ウクライナとロシアの戦争は現在も続いていますが、第九の歌詞のように、早く戦争が終わって希望に満ちた平和な世界が訪れて欲しい…。
それは世界中の人の願いだと思います。



話は今日のお式に戻って…
私のイメージですと、【ベートーヴェンの音楽は襟を正して聴かなければならない】という感じなので今日の演奏では少々緊張しました。


音楽の仕事をしている私ですが、一流になれなかった劣等生です💧
とにかくベートーヴェンの音楽は 誤魔化しが効きません。
「悲愴」は全楽章を勉強しましたが、それは ずいぶん昔の話です😅
幸いなことに第2楽章はゆっくりなテンポなので、丁寧に慎重に演奏しました。


迷ったのは どのシーンで第九を演奏するかです。
明るい曲調ですし、原曲の雰囲気を知っているだけに、気を抜くと直ぐにテンポが速くなってしまう…
それに元がオーケストラと合唱の曲なので、ピアノで演奏するのには無理があります。
いろいろ迷いましたが、音の数を絞って ゆっくり目に演奏しようかな💦
原曲とは大分違ってしまうけれど…第九っぽく聴こえるかしら?💦


いつも式前に、司会さんと故人さまの お人柄や趣味、今回のリクエスト曲などについて打合せをします。
その時に伺ったお話では…故人さまの ご趣味はカラオケで、お気に入りのナンバーは河島英五の「酒と泪と男と女」でいらしたのだそう😳



河島英五 酒と泪と男と女


ええ〜⁉️じゃあ、このリクエストは誰のご希望だったの?🤯
(ハッキリ言って そっちの方が絶対上手く弾けると思うのに🤣)


そうなのです…
私にとってクラシック音楽は聖域で、ベートーヴェンの音楽に向き合うには真剣さとエネルギーが必要。
昔は熱意がありましたけれど、今はもう そこまで頑張れません😂
クラシック音楽のリクエストが来ると、自分の不出来さを見せつけられて🌀🌀🌀という気分になってしまうのです。


とりあえず…今日は今の自分ができる精一杯のところでした😅
無事に?お見送りできて(できたと思いたい)感謝でした🙏