いつもゴキゲンでいたいから…

自分らしくあるために。ジャンルを問わず、今日を書き留めていきます。

演歌で送る🎤

今日は久しぶりにセレモニーのお仕事がありました。
今回のリクエストはズバリ…演歌‼️
依頼があった時、「演歌で」と言われたので、事務所に「オール演歌ですか?」と尋ねると、「それでお願いします」とのことでした。
しかも今回は無宗教の、いわゆる音楽葬の形式です。


…ってことは、いつものアレが使えないってこと?😅


音楽葬は式の前から終わりまで、ずっと演奏し続けなければなりません。



何を演奏しようか?


ひと口に演歌と言っても、色々な種類があります。
演歌のクラシックは古賀政男だと思いますが、その他にムード歌謡っぽいもの、男歌や女歌もありますし、ポップス調の演歌も。
このような時、一番迷うのは故人さまが好きだった曲を演奏すべきか、臨席される ご家族や お客さま向けに曲を選ぶかということ。


今回の故人さまは90代後半の方なので、私の父が生前よく歌っていた曲を演奏すべきかしら?
でも、その曲って…皆んな知らないと思うけれど💧


依頼があった翌日に再び事務所から連絡があり、オール演歌でなくても良いということになりました。
う〜ん…いつものアレが使えるのはありがたいけれど、どうやって曲をおり混ぜるかが難しいな。


では演歌という音楽のジャンルは、一体どういうものでしょうか?



簡単に言うと、演歌で使われている音階は日本古来のものなのです。
明るい曲調の陽音階と、暗い曲調の陰音階があり、私たちが通常耳にするドレミファソラシドやラシドレミファソラの4番目(ファまたはレ)と7番目(シまたはソ)は使われません。
その特徴が一番よく現れている曲はコチラ⬇️



細川たかし 矢切の渡し 【愉快にオンステージ】


いつものアレは西洋音楽の音階なので、それに演歌を混ぜると…何だかチグハグな曲の流れになってしまうんですよね😅
でもオール演歌では聞く方もキツイだろうし、上手く混ぜなければなりません。


とりあえず自分の手持ちの楽譜から、良さそうな演歌を選んでみよう…
いつものように楽譜が散らかります😂



かなり私の趣味趣向が出てしまうけれど、このラインナップから演奏することにしました。


「悲しい酒」/美空ひばり、「ふたり酒」/川中みゆき、「矢切の渡し」/細川たかし、「哀しみ本線日本海」/森昌子、「吾亦紅」/すぎもとまさと、「夜霧よ今夜もありがとう」/石原裕次郎、「舟唄」/八代亜紀、「さざんかの宿」/大川栄策、「津軽海峡冬景色」/石川さゆり、「星影のワルツ」「北国の春」/千昌夫、「北の宿から」/都はるみ、「おふくろさん」/森進一etc…


音楽葬の形式なので、途中でピアノを弾く手を休めることはできません。
大量の楽譜をピアノの譜面台にセッティングして弾き始めました。


今回の司会さんは、初めて一緒にお仕事をする人です。
話し方や間の取り方の呼吸がイマイチよく掴めませんが、空気を読んで演奏を進めました。


お式終盤の棺への お花入れシーンでは、「星影のワルツ」と「おふくろさん」をセレクト。
「おふくろさん」は以前、演奏した時に思い出があります。



森進一 - おふくろさん


その時の喪主さまは、警察の捜査課に勤務するコワモテの刑事さんでした。
リクエストの中に「おふくろさん」が入っていたので、今回と同じように お花入れのシーンで演奏をしたのです。
それまで明るく気丈に振舞われていた喪主さまでしたが、この曲が流れ始めたら…男泣きされておられたのです。
きっと男性の多くが そんな感じではないでしょうか。


そんな思い出の「おふくろさん」を今日も演奏させていただきました🍀
お見送りは定番の「川の流れのように」です。


故人さまは演歌

を聴くのが大好きでいらしたのだそう。
今日、私が演奏した演歌の中に、お好きだった曲があったなら嬉しいな…



今日の《とらひめ地方》は冷たい季節風が吹き荒れ、最後の出棺シーンでは譜面台の楽譜が舞い上がるハプニングがありました🤯🌀
音楽葬は読経や祝詞などがないので、葬儀時間も短かったのですが…緊張の連続でした。


久しぶりに演奏した演歌のオンパレード。
最近は演歌を聴く機会も少なくなりましたが、いい曲がいっぱいあります。
演歌は日本人の心の故郷なのかもしれません。
いつまでも歌い継がれていってほしいな…
今日も音楽でお見送りできて感謝でした🙏