家庭科の授業。思い出と、そして今
私が卒業した高校は、その昔『〇〇高女』と呼ばれた伝統ある女子高でした。
良妻賢母を育てるという校風からか、家庭科の授業には とても熱心。
先生も教諭が3人、特別講師が2人、非常勤講師が3人くらいいて、5教科以外の科目としては一大勢力だったのです。
高校1年では家庭一般が必修科目。
2年では家庭科の授業がありませんでしたが、3年になると履修するコースによって、食物か被服の授業を選択できました。
私は私立文系のコースだったので食物か被服が選択可能。
洋裁をしていた母の影響で被服を選択したかったのですが、友だちの多くは 食いしん坊だったからか?食物を選択するようで…
流れに逆らえず食物を選択しました😂
この授業が ことのほか面白かったのです。
先生の多くは高校のOGで、お化粧濃いめのオバサマだったのですが…
後輩に当たる私たちへの指導は愛情深く、調理実習の内容は 伝統を踏まえつつ斬新な内容でした。
デコレーションケーキを作る実習では、当時高価だった生クリームは使わず、卵白を泡立てて砂糖を混ぜてメレンゲのクリームを作り…
お節料理の実習では、栗の代わりにパイナップルを入れたフルーツきんとんを作る。
どれもこれも目から鱗でした。
私たち生徒の発想を とても大事にしてくれて、クリスマスケーキを作る実習では グループごと自由にデコレーション。
友だちのグループは『きのこの山』『たけのこの里』をケーキ一面に敷き詰めて…皆んなで大笑いしながら試食したものです😊
このような経験から、私はどこの学校でも家庭科にチカラを入れていると思っていたのですが、それは女子高だからでした。
40年前の高校教育課程では、女子のみ家庭科が必修科目として扱われていたのです。
私が最初に勤務した学校は歴史ある旧制高校で、当時は難関大学を目指す生徒のために 理数科を新設したばかりでした。
クラスの殆どは男子生徒で、女生徒は4〜5人。
理数科のカリキュラムでは家庭科の科目がなく、彼女たちも そのまま授業を受けることなく過ごしていたのですが…
教育委員会から指導主事が教育課程訪問した際、必修科目の家庭科が履修されていなかったことが発覚し、学校側では理数科女子に家庭科の授業を行わなければならなくなりました。
ところが理数科は受験のための授業が目白押しで、家庭科の時間が取れなかったのです。
「家庭科なんて必要悪だ」と公然と言う先生がいる中で、放課後に授業の時間を設け、家庭科を履修した、ということにさせました。
その学校で家庭科の先生は1人だけ。
進学校では受験に関係のない5教科外の先生は肩身が狭く…
その家庭科の先生も、本来は認められないはずの この件に対して、何も言えなかったのです。
私の担当する芸術(音楽)の授業も受験には関係のない科目で、同じ境遇にあることから 家庭科の先生とは何かと親しくさせていただきました。
ある時、家庭科準備室へ遊びに行くと、本棚に私が高校3年で使った調理実習の副読本を発見。
自分の副読本は 処分したのか?どこかにやってしまったのですが…とても良いレシピがたくさん載っていて、大好きな本だったのです。
この学校では使わない教科書見本だということで、先生に頼んで譲ってもらいました。
その本から書き出したレシピで、私が今でも作っているのはミートソース。
だいぶ使い込んで、すっかり汚れていますが😂

その後、家庭科は1994年に男女必修となりました。
この理由は女子差別撤廃条約を批准することで、家庭科の履修を見直す必要があったからです。
衣食住の基礎を学び、生きる力を養う家庭科の授業を、男女に関わらず受けられるようになりました。
自分の今までを振り返ってみると…
学校で習った難しい数式や古文などは ちっとも思い出せないのですが💦
家庭科で習ったことは、今でもずっと役立っているような気がします。
物価が高くなったり、食の安全が脅かされる世の中ですが、自分なりに暮らしていく基礎を築いてくれたのは家庭科の授業でした。
今でも料理をしたり、ミシンを使っていると、家庭科の授業をしているような気がするのです。
上手くいくことも 失敗することもあるけれど😅
そして今日も《ひとり家庭科》の授業です。
先日買ってきたバケツ売りのリンゴ。

保存状態が長かったのか、食べてみるとカビ臭くて美味しくありませんでした💧
このままではリンゴのイメージが悪くなるので、シュガーマジックでジャムに変身させます。

相変わらず凄い砂糖の量ですが💦
プレーンヨーグルトに入れるので、適量を守れば大丈夫‼️(と信じて)

ジャムやマーマーレードを作り過ぎて手持ちの瓶が無くなったため、チビた瓶まで総動員。
明日の朝ごはんにイタダキマス😋
《ひとり家庭科》の先生はAIで、私は いつまで経っても生徒。
暮らしを楽しむために、今日も明日も授業は続きます😂
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