いつもゴキゲンでいたいから…

自分らしくあるために。ジャンルを問わず、今日を書き留めていきます。

丸刈り あれこれ

今日はセレモニーの仕事がありました。
以前にも お話したように、仏教で執り行われる お葬式が最も多く、8割くらいがそうです。
仏教といえば、お坊さん。
お坊さんの頭といえば、丸刈り(髪を剃った形)が一般的です。
ですが、全ての お坊さんが丸刈りではありません。



何故、お坊さんが髪を剃るかというと、仏教の最終目標は この世の煩悩を断ち切ることで、剃っても生えてくる髪の毛は 消せない煩悩の象徴という理由からなのだそう。
でも、同じ仏教でも浄土真宗の お坊さんは髪の毛を剃りません。
始めて お葬式で髪の毛がある お坊さんを見た時には私もビックリしました。
頭のどこかに『お坊さん=坊主頭』というイメージがあったからです。


今日のお式は浄土真宗だったので、お坊さんは有髪。
しかも大変若い導師さまで、ウチの娘より若いんじゃないかしら?👀


坊主頭といえば、真っ先に思い浮かぶのは高校球児です。
でも、私が中学生の頃、男子は皆んな丸刈りという校則でした。


唯一、丸刈りの校則がなかったのは国立大学教育学部の附属中学校。
丸刈りになりたくない男子は そこへ行くしかなかったのですが、偏差値が高くて狭き門でした。


小学校低学年の男子は普通に短髪ですが、中学年になると坊主頭の子がチラホラ出始め…
高学年になると中学の予行練習のように丸刈りが増えていきます。
今まで あった髪の毛が丸刈りによって無くなると…イメージはかなり変わるもの。
初恋の男の子が丸刈りになった時はショックだったな〜😂



中学生になって皆んなが丸刈りになると、それが似合う人と そうじゃない人に分かれます。
丸刈りが似合うのは、まず頭の形がキレイな人。
それから頭皮が美しい人なのだそうです。


丸刈りがカッコいいと言えば思い浮かぶのは俳優のユル・ブリンナー(古いかしら?😂)。



彼の坊主頭はカッコ良かったですね❤️
頭の形もキレイですし✨


高校生になると丸刈りの校則から解放されて、男子は晴々と髪の毛を伸ばすようになりました。
1学期の頃はまだ毛がボサボサして生え揃っていませんが、夏休みが終わって2学期になると、皆んな思い思いの髪型にして 意気揚々と登校して来てましたね😊


でも唯一、野球部の生徒は丸刈りのまま…。
それは見ていて、ちょっとかわいそうな気がしました。


そもそも丸刈りの校則ができた理由は、非行防止ということからのようです。
中学生は思春期の時期にあたる難しい年頃。
そのような生徒を束ねるために、丸刈りを強制するようになったそうで…これは かつての軍国主義を彷彿させるものでした。


そんなこんなの『丸刈り』ですが、人権侵害だとか、時代に合わないと言った意見が出始め、次第に強制されなくなりました。
私が就職した頃、まだ中学生は丸刈りでしたが、1990年頃には全国的に廃止の方向になったと記憶しています。
おそらく今40代の方は丸刈りを経験していないのではないでしょうか?


丸刈りが人権侵害と言われたのは、「自分の外見を自由にすることは個性の一部で、人権として尊重される」という理由からでした。
高校球児も最近は丸刈りではない学校もあります。
実際に、甲子園に出場する強豪校でも丸刈りを強制していないところを見ると、丸刈りは何やら強さへの《信仰》のようなものだったのかもしれません。



さて、冒頭の お坊さんの話に戻ります。
私が この仕事を始めた5年前は葬儀の規模も大きくて、僧侶さまも たくさん来られたのですが…最近は この業界も人手不足の ご様子。
こんなことを言っては申し訳ないのですが、美しい読経を聞かれることも少なくなりました。
僧侶さまたちの年齢も上がり、若い お坊さんは あまり見かけません。


今の若い人たちは見た目を気にするので、丸刈りの経験のない若者は僧侶になりたがらないのかも?と思ってしまいます。
この先、今の私たちが お葬式をあげる時、仏教界はどうなっているのでしょうか?
日本には古くから神道や仏教の教えがあり、美しい神社仏閣があります。
それらは この国の素晴らしい財産。
今の若い人たちに それを託していかなければならないのですが…
少子化や人々の考えは、時代が進めば変わっていきます。


丸刈り文化は別ですが💦
この国の美しい文化や伝統が、後の世にも受け継がれていって欲しい…そう思いながら若い導師さまの読経を聞いていました。
今日も無事お見送りできて感謝でした🙏