企業戦士の時代
今日はセレモニーのお仕事がありました。
さて、今回のリクエストは…
「糸」「地上の星」/中島みゆき
「昴」/谷村新司
中島みゆきは活動期間が50年に及ぶ、息の長いアーティストです。
ユーミンが都会派で洗練されたイメージなのに対して、女性のドロドロとした部分も歌にしてしまう独特の雰囲気があり、私はファンでした。
私が好きな曲は「あの娘」「悪女」「別れうた」などで、CDも持っています。
セレモニーでは「糸」の他に「時代」をリクエストいただくことが多いのですが、「地上の星」は初めて。
リクエストを受け取ったのは昨日の朝でした。
いつものように時間が足りませんが😅演奏できるのが嬉しかったです。
故人さまは大きな企業の元会長だった方だそうで、たくさんの供花がホールの外にまで並んでいました。
「地上の星」をリクエストされたのは、この曲がテーマソングであるNHKの番組『プロジェクトX』で、故人さまの会社について取り上げられたことがあったからだそうです。
リクエストの3曲を主に演奏してほしいという ご希望で、お客さまを お迎えするところから それらの曲を演奏することにしました。
お見送りは「地上の星」が ご指定です。
演奏しながら会場を見渡すと、元社員さんでしょうか。
シニアの元企業戦士と思われる男性が たくさん参列されていらっしゃいました。
後で司会さんから聞いたところによると、「地上の星」が流れると、お客さまの多くが 耳を傾けておられたそうです。
かつて《ものづくり大国日本》と言われた時代では、各企業が一丸となって製品開発に取り組んだものでした。
故人さまは そのような世界をリードされて来られた方だったのですね。
時代は流れ…SMAPの「世界に一つだけの花」がヒットした頃から、ナンバーワンよりオンリーワンが叫ばれるようになりました。
《企業戦士》という呼び名は《社畜》に変わったのでしょうか…
会社を挙げて、皆んなでナンバーワンを目指していた時代は、遠い昔になってしまったような気がします。
最近の葬儀は縮小化が進み、出棺時に棺を運ぶ方がおられないので、台車でお送りすることが多いのですが…
今日は たくさんの方が棺を運ばれて、故人さまの人生と お人柄が偲ばれる 良いお式となりました。
穏やかな お天気の中、無事にお見送りできて感謝でした🙏
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