いつもゴキゲンでいたいから…

自分らしくあるために。ジャンルを問わず、今日を書き留めていきます。

私の花は ここにある

今日はセレモニーの お仕事がありました。
故人さまは70代半ばの お医者さまです。


今回はリクエストが3曲。
そのラインナップは…


「少年時代」/井上陽水
「シクラメンのかほり」/布施明(小椋佳)
「花」/藤井風


今日のテーマは『花』でしょうか🌸




少年時代  井上陽水


井上陽水といえば私にとっては「心もよう」のイメージで、初期の頃は音楽も詩の内容も強烈なインパクトでした。
「少年時代」は彼の代表曲ですが作曲されたのは比較的新しく、初めて聴いた時には本当に彼の曲なのか?と思ったほど、大人しいイメージです。
1994年には音楽の教科書に取り上げられ、私も何度も生徒と歌いました。



「夏が過ぎ 風あざみ…」という歌い出しですが、『風あざみ』という花は実際にはなくて、井上陽水の造語だそうです。




布施明『シクラメンのかほり』

シクラメンのかほり 小椋 佳


「シクラメンのかほり」は小椋佳が布施明に楽曲提供したものです。
小椋佳自身が歌った「シクラメンのかほり」は しみじみとした情感溢れる曲になり、声としての楽器が素晴らしい布施明が歌うと ドラマチックな曲に様変わり。
同じ曲なのに、歌い手によって こうも違うんですね!


子どもの頃、この曲がヒットした時「シクラメンって きっといい匂いなんだろうなぁ」と思ったものですが…
本当のシクラメンの香りは カビやホコリの成分と同じで、実際にはクサイと感じるものなのだそう😂
でも今は品種改良によって、香るシクラメンがあるのだとか。
それは この歌のイメージが強いからかもしれません。



シクラメンの和名は『ブタノマンジュウ(豚の饅頭)』
その理由はシクラメンの球根が饅頭に似ていて、豚やイノシシが好んで掘り起こして食べることに由来するということです。
こんなに美しいのに…つくづく可哀想な花だなぁと思ってしまいました😅




Fujii Kaze - Hana (Official Video)


藤井風はYouTube発のミュージシャンです。
学生が彼の曲を弾きたいと言って持ってきたことがあるので、私も名前は知っていました。


クラシカルな響きがありながら、リズムはラテンやジャズ、R&Bのような感じ…
これは音楽をよく知っている人だなぁと思って、彼の来歴を調べると、幼少の頃からクラシック音楽に触れていたそうです。
彼のことを話すと長くなりそうなので、興味のある方は こちらをご覧ください。



「花」は一昨年に放送されたテレビドラマ『一番好きな花』の主題歌だそうです。
きっと ご家族が好きだからリクエストされたのかな?と思ったら…故人さまが この曲を大好きで、いつも聴いていらしたのだそう😳
サウンドもステキですが、歌詞の内容に惹かれたのかもしれません。



「探しにいくよ 内なる花を」と繰り返し歌われます。
誰でも心の中に花を持っていて、それを懸命に咲かせようとする…
まるで人生のようですね。



今日の祭壇は、生花で形作られた雪山でした。
まるで故人さまの心に咲いた花のよう…


お気に入りの「花」は軽快なテンポの曲ですが、ご家族より バラード調にアレンジされた方をということでしたので、少しゆっくり目にして出棺時に演奏させていただきました。



今日も無事に お見送りできて感謝でした🙏