今日はセレモニーピアニストのお仕事がありました。

今回のお式では最初から「このアーティストで」というリクエスト。
リクエストされたアーティストはゴスペラーズとCHEMISTRY(ケミストリー)です。

ゴスペラーズは男性5人のボーカルグループです。
最初は高校の同級生だったメンバーグループを組み、文化祭などで歌っていました。
その後、大学へ進学した彼らに新たにメンバーが加わり、メンバーの変遷を経て1994年にメジャーデビュー。
初期も含めると活動期間は30年を超える、ベテランのアーティストです。
彼らの魅力は、何と言っても美しいハーモニー。

CHEMISTRYは男性2人組のボーカルツインユニットです。
それぞれ別にボーカリストのオーディションで選ばれた2人がユニットを組んで歌ったところ、ハーモニーが素晴らしかったことからCHEMISTRYとしてデビューしました。
CHEMISTRYとは化学という意味。
2人のハーモニーが音楽的化学反応を起こすことを期待して、音楽プロデューサーの松尾潔によって命名されたそうです。

ゴスペラーズもCHEMISTRYも声の魅力が売りのアーティストで、2000年前後が最盛期だったと記憶しています(現在CHEMISTRYは活動停止中)。

当時、私が講師をしていた私立高校の生徒にも彼らはとても人気がありました。
文化祭では彼らに倣って、ボーカルグループを組んでステージに上がる生徒もいたり…。
ゴスペラーズやCHEMISTRYを好んで聴くのは、女子より男子でした。
どちらかというと音楽にうるさい《意識高い系》の生徒が多かったですね🤔

実は私、この時期の音楽にあまり詳しくありません。
子育て、仕事に忙しく、あまり音楽を聞きませんでした。
CHEMISTRYは生徒からCDを借りて聴きましたが、どんな曲があったのか思い出せません😅
仕方がないので、ネットで彼らの代表的な歌を検索して、楽譜を準備しました。

娘に「ゴスペラーズとCHEMISTRYをリクエストされたんだよ」と話すと、
「それ、ピアノで弾く曲として無理があるね」
そうなのです。
彼らの魅力は、圧倒的な歌唱力とボイスアンサンブルの素晴らしさ。
ピアノという楽器でどこまで表現できるか…

ここは歌詞の内容にこだわるより、彼らの雰囲気が感じられる曲を演奏する方が良さそうです。
とりあえず、以下の曲に絞って用意しました。

「星屑の街」
「永遠に」
「氷の花」
「月光」　　　　／ゴスペラーズ

「My gift to you」
「Once Again」       ／CHEMISTRY

お客さまをお迎えするシーンでは「月光」と「Once Again」を弾くことにしました。

Once Again / CHEMISTRY（ピアノソロ用）

月光 / The Gospellers : ピアノ(ソロ) / 中級

オリジナルの音源が見つかりません😅
アップテンポの曲を、いかに雰囲気に合わせるか…少しゆっくり目に弾きました💦

お花入れのシーンではゴスペラーズの代表曲を演奏します。

ゴスペラーズ「星屑の街」

ゴスペラーズ　『氷の花　～映画「きいろいゾウ」ver.～』

ゴスペラーズ　『永遠に』～unplugged live version～

お見送りのシーンではCHEMISTRYのこの曲を。

CHEMISTRY - My Gift to You / THE FIRST TAKE

故人さまは70代後半の女性です。
おそらくリクエストは40歳前後と思われる息子さまのご希望なのでしょう。
ところが…後で知ったのですが、ゴスペラーズやCHEMISTRYは故人さまご本人がお好きだったそうで…少し驚きました😳

これは推測ですが…
息子さんが聴いていたゴスペラーズやCHEMISTRYを、お母さんである故人さまも聴いて好きになったのではないでしょうか？
きっと仲の良いご家族だったのでしょう。

「星屑の街」を演奏していた時、息子さまは涙を流されていました。
お母さまとの思い出の曲だったのかもしれません。

これらの曲がよく流れていたのは、ついこの前…と思っていましたが、あれからもう20年も過ぎるのですね。
あの頃の高校生は、今日の息子さまと同じ世代でした。
彼らはどんな大人になったのかしら？
きっと今日の息子さまのように、良きパパになっているのでしょうね😊

音楽の流れはどんどん変化していきます。
今回のリクエストは、私にとって今までで一番新しい曲でした。
(この先、アニソンやボーカロイドのリクエストも出てくるのでしょうか？🤯)

久しぶりの猛練習で大変でしたが、なんとか演奏できて良かったです😂
今日も音楽できて感謝でした🙏