いつもゴキゲンでいたいから…

自分らしくあるために。ジャンルを問わず、今日を書き留めていきます。

ユーミンに想う(音楽のおくりびと🍀〜その3)

とらひめ地方の今朝は冷たい雨☔️
その中でセレモニーピアニストのお仕事がありました。



今日はリクエストがあります。
それは…どの年代の方にも絶大な人気を誇るユーミン。



ユーミンのデビューは1972年で、当時は荒井由美として活動していました。
それから50年の月日が過ぎますが、ユーミンの人気は衰えるところを知りません。


私が高校生の頃は、いわゆるユーミンの第2次ブームと呼ばれる頃。
結婚した後で、名前は松任谷由実となっていました。
真っ先に思い浮かぶのは「守ってあげたい」でしょうか。


私たち世代にはユーミンを「恋愛の教祖」として崇拝していた人が多かったですね。
ユーミンの書く詞は分かりやすく、まさに"言い得て妙"という物がたくさんあります。
私が好きなのは「魔法の薬」の中の詞。



でも…葬儀という場では、この曲は使えませんね😅


50年に及ぶユーミンの音楽活動。名曲はたくさんあります。
第1次ユーミンブームから第3次ブームまでの曲をどのように組み込むか悩みました。
葬儀という場、用意できる楽譜の都合を考えて、次の曲を準備。


「春よ、来い」
「あの日にかえりたい」
「いちご白書をもう一度」
「翳りゆく部屋」
「卒業写真」
「ダンデライオン〜遅咲きのタンポポ」
「あなたに会う旅」
「ひこうき雲」


シーンを考えて、最初の3曲は お客さまを お迎えする時の曲に散りばめて演奏し、その他の曲は棺へのお花入れで、最後の曲はお見送りで弾くことにしました。


全てをご紹介すると超長いブログになってしまうので😅
この中から抜粋でご紹介します。



松任谷由実 - 春よ、来い
「春よ、来い」は今の若い世代にも大変人気があり、学校でも毎年この曲を演奏したいと言って取り組む学生がいます。
何と言っても印象的なのはイントロでしょうか。
私のイメージでは2月の、梅の花が咲く季節にピッタリな感じの曲です。
以前にもリクエストをいただいたことがあり、その時は夏だったのですが💦演奏させていただきました。



松任谷由実 - あの日にかえりたい (Yumi Arai The Concert with old Friends)
ユーミンの曲で、私はこの曲が一番好きです。
最近では「青春」という言葉をあまり聞かなくなりました…ちょっと寂しいですね🥺



「いちご白書」をもう一度/松任谷由実
この曲がユーミンの曲だと知らない人も多いのではないでしょうか。
歌ったのはバンバンでしたが、作詞作曲はユーミンなのです。
バンバンのメンバー、ばんばひろふみがユーミンに曲を書いてもらったのでした。



卒業写真 - 荒井由実(松任谷由実)(フル)
この曲は卒業シーズンになると必ず学校で歌われるほど、卒業ソングの定番です。



ひこうき雲 - 荒井由実(松任谷由実)


この曲は故人さまがお若い式で弾くことが多いです。
今日の故人さまは80代の方でしたが、お見送りに相応しい曲だと思ったので演奏させていただきました。



実は、私は若い頃、あまりユーミンを聴きませんでした。
良い曲はたくさんあったのですが、ユーミン信奉者の女子があまり好きになれなかったのです。
ユーミンの曲はオシャレで、その曲を好んで聴くのは経済的に恵まれたシティーボーイやシティーガール(この言い方はもう古い?)といったイメージでした。
普通家庭に育った自分は、彼女たちに反発心を持っていたのかもしれません。
ユーミンの歌詞に出て来るパパ、ママ…だいたい私は自分の親をパパ、ママとは呼びませんし😅


このお仕事を始めて暫くした頃、ユーミンの曲をリクエストされたことがあります。
ユーミンかぁ…ちょっと聴いてみようかな🤔と思い、Apple Musicのプレイリストからユーミンを聴いてみました。
自分も年齢を重ねたからでしょうか。
わりとすんなり聴くことができたのです。


改めて聴いてみて…洗練されたメロディー、女の子の恋心をくすぐる歌詞などは、素晴らしいと思いました。
メロディーと歌詞がこれほどバランスの取れているアーティストは、他に居ないのではないだろうか?と。
それは、ユーミンの根強い人気と、息の長い音楽活動が物語っていると思います。


お式の後、司会さんが私の所に来て言いました。
「ユーミンって、やっぱりイイわねぇ…。メロディーがすごくキレイで。
喪主さまもユーミンのメロディーを聞いていたら、思わず涙が溢れちゃったみたい。」


本当にそうですよね✨


きっと喪主さまやご家族の思い出を彩ったのは、優しくて美しいユーミンのメロディー。
その曲で、大切なお父さまを見送られ、(お手伝いさせていただき)本当に良かったと思いました。



ユーミンを「恋愛の教祖」と呼んでいた私たちの世代。
華やかな女子大生だった(?)私たちも それなりに年齢を重ねて…3度目の成人式のお年頃です。
世の中もすっかり変わりました。
でも、ユーミンの曲を聞くと、誰もが若かった あの頃に帰ってしまう…これが音楽の魔法ですね🥰
私もサーファーガールや聖子ちゃんカットの女子に反発していた頃に帰って、ユーミンの音楽を演奏させていただきました。


今日も音楽できて感謝でした🍀