『ないものねだり』の結末
誰でも「〇〇だったらいいのになぁ…」と思うことが1つや2つ…いや、もっと沢山あると思います。
その中には自分の努力によって叶えられる事もありますが、残念ながら容姿に関するアレコレは整形でもしなければ 望み通りになりません。
私の場合、音楽に関しては「〇〇だったらいいのになぁ…」という事柄が多すぎて、この歳になってもコンプレックスばかり😂
最初の つまずきは、自分の指の運動能力でした。
子どもの頃は自分の限界が分からないので、今 弾けない曲でも努力すれば 必ず弾けるようになると信じて疑わなかったのですけど…
ピアノの先生は、私がピアノ科に進むのは無理だと言って、受験させてくれませんでした。
大好きなショパンの曲も弾かせてくれなくて…。
高校の頃、一度だけショパンの曲をもらいましたが、先生は
「やっぱり あなたにショパンはダメね」と言われ、それっきり😅
(でも黙ってコッソリ弾いちゃったけど)
今、自分が教える側になって初めて、私の指は 元々あまり動かないタイプなのだと分かったのです(今さら?🥲)
運動能力の高い人と そうではない人がいるように、指も同じで…
どんなに頑張っても、限界というものはあるのだなぁと、学生を見ていて思いました。
ピアノ科に進めなかった私は、幸いなことに 良く声が出たので声楽科に進みました。
でも、ここでも「〇〇だったらいいのになぁ」ということがあったのです。
それは『持ち声』と言われる、声質でした。
私の声は細くて透明感のある、どちらかといえば中性的な声。
音楽仲間には よく「ウィーン少年合唱団みたいな声ね」と言われました。
高い声は得意で、オペラ『魔笛』に出てくる 夜の女王のアリアも楽々歌えるくらいでしたが(今は無理💦)、低い声は全く出ません。
声の質は声帯の形によって決まります。
人の顔が皆違うように、声帯の形も人それぞれで…私の声帯は短くて薄い?
声帯の形は変えられませんから、訓練によって声域を多少広げられたとしても、声の質は変えられないのです。
演劇と音楽の融合芸術であるオペラは、声質によって役柄が決まってくるもの。
私は 夜の女王の高音は出せても、声が細いので その役はダメで💧
豊かな響きの声が必要な主役にはなれず…いつも女中とか少年の役ばかりでした。
そんなこんなで、クラシック音楽には今でもコンプレックスだらけなのですが💦
だからと言ってクラシックが嫌いなわけではありません。
師事する先生がいなくなった今は、もう好きにショパンを弾いています。
残念ながら、指は昔のように動きませんが😅
歌の方はコロナ禍を機に辞めてしまったので、昔のような声は出ません。
その代わり、今はピアノで歌うことができます。
私の大好きなプッチーニのオペラも‼️
昔は歌わせてもらえなかった『蝶々夫人』の「ある晴れた日に」をピアノで歌ってみました。
「ある晴れた日に」〜オペラ『蝶々夫人』より…ピアノバージョン
ほぼ自己満足の世界ですが😅
『ないものねだり』の結末かしら?
まぁ…どんな形であっても、楽しむのは自分次第ってことですね。

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